話す内容を選ばずに、感じたこと・思ったことを正直に口に出して生きればこころが晴れるでしょうか?
近所を散歩していると、知り合いにばったり出会いました。あなたは、あなたの価値観で「なんか似合っていない、ちょっと異様な服を着ているな」ととっさに感じてしまいました。
そして、「こんにちは、その服ちょっと似合っていないですよ」と口に出すとどうなるでしょうか?言われた側は、嫌な思いをし、言ったあなたも後味の悪さが残るのではないでしょうか?相手を傷つけることもあります。
では、こころで感じたことと真逆の「こんにちは、その服とてもおしゃれで素敵に着こなしていますね」と口に出すとどうでしょうか?言われた側は気分がいいですし、あなたに対して好印象を持つかもしれません。そしてあなたは嘘八百のこころにもないことを言ったにもかかわらず、言葉にしたことがとてもいい内容なのでプラスの言葉の影響を受けます。ちょっといいことしたかもと感じるかもしれません。後味の悪さは決して残りません。
こころに元気がなくなったり明るさがなくなったりしている原因が、実はあなた自身が話している内容であることがよくあります。
心配や不安といったマイナスの感情や思いを正直に口にしていることが、実は心配や不安の原因となっていることがしばしばです。愚痴といったマイナスの感情や思いを正直に口にしていることが、実はさらに愚痴りたいことが生ずる原因となっていたり、いらだち、怒りなどを口に出していることで、いらだち、怒りばかり感じるようになるということです。
心配や不安、愚痴、いらだち、怒りなどマイナスの感情の時でも、口に出すことはその真逆のこと、つまり明るく前向きになる言葉を出していると、そのあとにこころが変化してきます。そういったマイナスの感情などは和らいでゆきます。
この方法はいろんな方がやっています。周囲の期待や不安でつぶされそうになっていてもアスリートが目標はと聞かれて必ず、「金メダルです」と答えるのもこの方法です。そう口に出すことで、こころにひびき自分にはできるという思いが出てくるのです。金メダルを取れると思っているので金メダルをと言っているとは限りません。重圧で押しつぶされそうになっていても、「前向きな言葉を口に出すことでこころを元気にする」という方法で集中力やこころをコントロールしようとしているという視点でぜひ見てください。あなたも、がんばろうと勇気がもらえると思います。
感じたこと・思ったことを正直に口に出すのではなく、結果がよくなるように言葉を選んでゆくことが大切です。あまり深く考えずに、プラスの言葉、聞いてうれしい言葉しか話さないというルールにすることは簡単です。不安や不満やいらだちなどのマイナスの言葉を口に出すことが多い方は、プラスの言葉を2-3個つくっておいて、口癖になるまでそればかり口に出すのでもよいと思います。
まとめ
「いつも言葉を選んでどんな時もプラスになる言葉しか口にしない」という決め事をしてみてください。「人生は口に出して話したとおりになる」ということが起こります。こころが元気になる言葉だけを選んで口に出しましょうね。
次回は、「与えることを心掛ける」についてです。