001 歩数の記録は、元気の芽です

「要介護」、身体の機能が落ちて誰かに世話をしていただかないと生きて行くことができない状態です。将来誰もが避けたい状態です。

どうして避けたいのかというと、嫌なことが3つほどあります。まずは日常生活を1人で送れなくなります。2つ目は家族や周囲の人に負担をかけることです。介護される側としては気を遣いますよね。3つ目は介護が必要な人数が増えれば若い世代を苦しめることになります。実際に2021年の厚生労働省のデータでは9.5万人が介護を理由に仕事を辞めています。

要介護にならないためにまずすべきことがあります。それは「歩数の記録」です。

何月何日何歩、1日たった1行の歩数の記録です。家の中も外も含めた歩数で、普段の生活でどれだけ動いているかを知っておきます。

大学ノートの1ページに、縦31行31日分、横6列6ヶ月分の記録ができます。2ページで1年、20ページ・一冊で10年分の記録です。 

この一冊の歩数記録があなたを足腰の衰えから守ってくれます。

理由は3つ。

一つ目。以前の歩数と簡単に比較できます。ページをめくれば1年前、10年前の歩数とすぐに比較できます。歩いていない日が増えてゆくのが手に取るように見えます。スマホではこんなに簡単に比較できないのでノートがおすすめです。

二つ目。人は悪い状況がみえると、自然とそれを避けるように行動します。例えば、崖っぷちが見えていれば自然と崖から遠ざかりますが、目隠しされて崖が見えていないと、恐怖も感じずに崖に近づき転落します。同じように、歩数が減っていくのが見えると、自ら健康的な行動をとるようになります。歩数の記録していないと、歩いていないことに気付けません。そのため、歩くことを増やせず、足腰は衰え続けて転倒します。

三つ目。たった1行ですが自分で書いたという小さな自己達成感が、心を前向きにさせます。生活にはりがでてきます。

歩数が多かった日の数日後に歩数が減っていると、痛みのせいで歩けなくなっていることがあります。その場合は、ご自分の歩数の上限に気付けます。

毎月の最低歩数が少しづつ増えていれば大成功です。

1冊のノートに歩数を記録、これは予防医療の原点です。