006 夕食より朝食多め、元気の芽です

高齢になれば、朝しっかり食べたほうがいいですよというお話です。夕食よりも朝食のたんぱく質摂取量を多くするのです。

歳とともに体は変化します。白髪がふえたり、髪の毛が減ったり、皮膚にうるおいがなくなるといった体の表面の変化だけでなく、体の中でも生じています。たとえば、食事をとった際にその栄養を体の中で利用する機能は落ちています。筋肉を作る能力も劣っていきます。同じものを同じ分だけ食べたとしても、若いときと同じようには利用されません。若いときよりも食べる量を増やすことがわかりやすい対応方法ですが、それは難しいと思います。

そこで、食べる栄養素の量だけを考えるのではなく、食べたものが体の中で効率よく利用される食べ方も知って賢く食べることが大切です。

1日に同じ量のたんぱく質を取ったとしても、朝食は少なく、夕食にたくさん食べているという取り方はとても損をしています。たんぱく質をとることと、筋肉を使うことの両方がそろうことで、筋肉は作られます。一日を通して、皆さんがよく動くのは夜ではなく日中だと思います。そのため、夕食ではなく、生活の中で自然と筋肉を使う前である朝食にたんぱく質を取る方が、筋肉づくりに役立つのです。

白髪がでてきた、皮膚が若い頃のようにうるおいがなくなってきたなど、体の年齢的変化に気づきましたら、体の中も同じく年齢的変化があると考えて、朝に高タンパク食を食べてから動き回る・活動をする生活スタイルにすることが、人生100年時代に要介護を避けるための一つの知恵です。

卵焼きと鮭の切り身、納豆、お豆腐、お味噌汁のようにありふれた和食にするだけで、高タンパク食になります。

一つ健康的な生活習慣を身につけることで、10年後20年後も要介護にならず、ご家族の負担を減らすことにつながります。