楽訓から学び、元気でいるために役立っていることがもう一つあります。それを紹介いたします。
老いては残る日が少なくなり、時間のすぎるのも早いので時間を惜しんで、一日を十日と思い、一年を十年と思って楽しみなさいと書かれています。
そして昔の書物から貝原先生が学んだこととして、楽しむことの大切な理由が紹介されています。
それは、「楽しいこころもち」がないと心にいやしさ、うらみ、怒りなどが生じやすいので、注意しなさいということです。
言われてみれば当たり前のことですが、楽しむことをしていないと、さらに楽しめない状況になる悪循環が生じるということです。
逆に楽しむことをしていると、前向きな気持ちが生じて自分にも他人にもいつくしみやなさけの気持ちをもち、怒りや欲もこらえることができ、器量が大きくなり、さらに楽しい方向に好循環してゆきます。
ですので、心の中に楽しみを失わないことはとても大切で、悪循環が高じてしまっては一度きりの人生、とてももったいないことです。
楽しいこころもちになることを、たいしたことのないこととかどうでも良いことと思ってはいけません。
楽しいこころもちになることはとても重要なことと考えていただき、はじめから好循環となる道を選んでゆくことが、人生のいろいろな場面で役立ちます。
20年30年後のご自身が元気でいることを考えるときにも、悪循環の中にいる方よりも、好循環の中にいる方の方がうまくゆきます。
楽しむことを大切にする、これは右にゆくか左にゆくかのように人生の岐路となる大切な元気の芽です。
そのために、まずは幽霊から学び、そしてそれができた状況で氷山と楽訓から学んで実践、意外と簡単にうまくゆきます。老いては残る日が少なくなり、時間のすぎるのも早いですので、ぜひすぐに取りくんでみてください。