016 こころと体どちらも私、元気の芽です

こころと体はどちらも私です、当たり前のことすぎて忘れがちですが、片方だけに偏ってはうまくゆきません。こころも体もどちらも私自身、あなた自身であって、すべてを全体的に一つとして考えることが必要です。

こころが体に影響するとか、体がこころに影響するとかではなくて、こころも体もはじめから私自身、あなた自身です。すべての臓器やこころが関連しあって人がつくられているので、いつもいっしょにみて大切にしましょうねというお話です。

これが、本NPO法人の名前にも入っている“全人的医療”につながる考えで、人全体をみるということです。病気を扱う医療の世界では、慈恵医科大学を創立された高木兼寛先生が「病気を診ずして病人を診よ」という言葉で病に苦しむ人に向き合い、人そのものを診ることの大切さを伝えています。

こころと体を別にみていては、十分な対応ができていないことはよくあります。すべてが関連して生活しているのが人です。私もあなたも人ですので、はじめから全体をみることが大切です。

そこで体の話だけではなく、こころを大切にする知識や考え方を紹介いたします。多くの方に役立つお話として「幽霊から学ぶ」「氷山から学ぶ」「楽訓から学ぶ」の3つを順番に紹介します。

「幽霊から学ぶ」は、多くの偉人がいろいろな言い方で教えていますが、「今」の大切さを学びます。

「氷山から学ぶ」は、考え方の習慣に注意することを学びます。

「楽訓から学ぶ」は江戸時代の儒学者貝原益軒先生により約300年前に書かれた書物で、楽しいこころもちになる具体的方法を学びます。

このような考え方や知識を持っている場合とそうでない場合では、人生の様々な場面でこころの動きが大きく異なってきます。いつもこころが元気な方は、これらから私が学んできたことを、自然にできている方が多いと感じます。私は今、幽霊と氷山と楽訓から学び、とても助けられています。

こころと体どちらも私、を意識してこころの元気を保つ技を身に着けて、10年後20年後も要介護にならないことを目指してみてはいかがでしょうか?

次回はまず「幽霊から学ぶ」のお話をいたします。